ホットヨガ 概論
ホットヨガ って
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ホットヨガとは、室温35〜39度前後、湿度60%前後に保たれた室内でアーサナを中心としたエクササイズを行うヨーガである。実施する室内環境は、ヨーガ発祥の地インドの気候を模したとも言われる。パワーヨーガ(英語版)、ビクラムヨーガ(40度以上で行う)、フォレストヨーガ(英語版)などの形態がある。アメリカ合衆国西海岸で1970年代に始まり、日本では2009年ごろから広まった
起源
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ホットヨーガの始まりは諸説ある。ビクラムヨーガの団体は、ビクラムヨーガこそホットヨーガ(ホットヨガ)の起源であり、ホットヨーガとはビクラムヨーガのことであると主張しているが、ホットヨーガという言葉はビクラムヨーガに限定されず用いられている。
ホットヨーガの利点に関する神話
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ホットヨーガと一般に普及している常温で行うヨーガとの相違点は、行われる空間の温度と湿度である。
しばしば発汗によって「毒素を排出する」「デトックスできる」と主張されるが、人間の身体には元来不要なものを排出する内臓のシステムがあり(発汗はこのシステムに含まれない)、汗をかくことの目的は身体の冷却であるため、この毒素神話は否定されている。
美容やダイエットを目的に行う人が多い。
ヨーガよりホットヨーガのほうが汗をかきやすく、発汗量が多いほどトレーニングの質が良い、カロリー消費量が多いと考える人も多いが、実際はそうとも言えず、ホットヨーガが普通の環境で行うヨーガに比べて特に優れたエクササイズであるという証拠はなく、通常のヨーガと比べてカロリー消費量が多いわけではない。
(この結果が得られた研究での室温は33度で、40度を超えるような過酷な環境で行った場合の効果は不明である。)ヨーガとホットヨーガのトレーニング効果に基本的な差はなく、むしろ高温多湿の環境が体に悪い影響を及ぼすこともある。
ホットヨーガをより良く感じるのは、柔軟性を感じるという心理効果ではないかと指摘されており、科学的に紐解くと、持久力、柔軟性、バランス力などを比較しても大きな違いはなく、ヨーガと同程度のトレーニング効果は期待できる