HMBの構造
生合成
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人体は一日あたり0.2-0.4グラムのHMBを産生しているとされている。
ロイシン → α-ケトイソカプロン酸 → 5-10% → HMB → HMB-CoA
ロイシン → α-ケトイソカプロン酸 → 90-95% → イソバレリルCoA → 3-メチルクロトニルCoA → ビオチン欠乏時 → HMB → HMB-CoA
経路は2つあるものの体内ではおよそ5-10%しか変換されないので、3グラムのHMBを充足するには30-60グラムのロイシンを摂取する必要が出てくる。
作用機序
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現在のところHMBの作用機序は mTOR経路によるタンパク質合成促進ユビキチン/プロテアソーム経路の抑制によるタンパク質分解の抑制HMB-CoAはHMG-CoAに変換されコレステロール合成促進による筋鞘安定化によるものと考えられている。
効果
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一日あたりHMBカルシウム塩(英)を3グラム摂取することでタンパク質の異化(分解)抑制筋肉量の増加、筋肉減少の抑制、筋肉の修復、耐久性増加を助ける可能性がある。
なお70歳代の老人においても筋肉量の増加や体脂肪減少が実験により確認されている。
また、がん悪液質、糖尿病、エイズ、火傷などいくつかの体重が減少する疾患においてHMBが症状改善につながらないか研究がなされつつある。